82 笑顔の裏

ジャイプールインド


前日になかなか寝付けず、

昼過ぎに起き、

朝食とも昼食ともとれる軽めの食事を済ませ、外に出た。

長期で無期限の旅はこういう切迫感のなさがいい。

この日はインドに来て初めて、

相棒エイジと別行動をすることになっていて、

ヤツはすでに出かけたようだ。

俺はインドで行きたい場所に向った。

それは、動物園

以前何かで読んだのだが、

「皆がライオンやトラなどの肉食動物に向って投石するため、

 人が檻に近づく度、ものすごい形相で威嚇してくる」 とあった。

同情こそすれど、そんな迫力満点な動物園に行かない手はない。

が、遅すぎる起床のため、着いたのは午後3時で、閉園1時間前だった。

6時位までは開いていると思っていたが、

早寝早起きのインドを甘くみていた。

急いで周るのも忙しないので、急遽進路を変更した。

近くの、街が一望できる丘の上の砦がに向う。

石畳のくねくねした路を登り始める。

すると、5、6歳の子供達が俺の周りに集って来た。

7、8人はいるだろうか。

ニコニコしながら俺を取り巻き一緒に歩く。

いやぁ、やっぱり子供の笑顔にはかなわんなぁ

なんて思っていると、

一番年長と思われる男の子がポツリと呟いた。

「マニー」・・・。

はぁ?

つづく・・・


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