88 夕景

ウダイプルインド

ここ、ウダイプルに来て、

俺もエイジもすっかり落ち着いてしまった。

山々に囲まれ、その谷間に湖が点在する。

特に夕日がキレイで、時間の経過を忘れてしまう。

というわけでいつものように夕方、ルーフトップレストランに行く。

5階建ての安ホテルの屋上がレストランになっていて、

遠くの景色まで見渡せる。

値段もお腹いっぱい食べても100ルピー(250円)程度と安い。

ポイントは陽が落ちきる前に席に着くこと。

地平線の向うに太陽が沈んでいく。

そこが赤く染まっていき、

徐々に白、青とキレイな3色のグラデーション形成していく。

地平線に見える山々が赤く染まっているのに、

反対側の空を見上げるとまだ昼間の青なのが不思議でたまらない。

そんな雰囲気に浸っていると、

バサッ!

何かが俺の頭をかすめた!

頭上を見上げるとその正体が判明した。

大きなトンビだ。

俺のチキンスープの食べ後の骨を狙って滑空してきたのだ!

試しに骨を取りやすいように

手すりの上に置いてやるとトンビは見事ゲットした。

スゲッ!

陽が完全に落ちきると、今度は点々と灯るあかりが目に付く。

中でも、近くの、今は観光スポットとなっている

王宮跡の寝室の灯りに目を奪われる。

とても柔らかい空気が流れている。

あそこでどんな生活を送っていたのだろうか。

トンビの再来を警戒しながらそんなこと考えていた。

つづく・・・

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