65 雑踏

コルカタインド


空港に逆戻りして、

タクシーから降ろされた俺達は、

しばらくして事の次第の見当が付いた。

恐らくヤツらの作戦はこうだ。

 →トランクに荷物を入れさせる

 →旅行代理店に連れて行く

 →ボッタクリツアーを強要する

 →申込むまで荷物を返さない

そうは行くか!

ボッタクリ計画男の仲間の1人が、

「じゃあ、俺が乗っけてってやる。160ルピーだ。」

と持ちかけてきたので、俺達は提案に乗った。

仲間だけにヤバイかとも思ったが、

明らかにあきらめ顔だったので、逆に信用ができた。

早朝の街中を、

クラクションを切れ間なく鳴らしながらタクシーは進む。

まだ早いというのに、人の往来が激しく、

重たい荷車を引いたヨボヨボのおじいさんまでいる。

この時、インドに来た実感が強烈に湧いた。

飛行機で入国した場合、

どこの国でも共通して言えることだが、

空港から街に向かう時が一番、その国に来たことを痛感する。

想像していた通りの土煙と雑踏の中を、


蹴散らかすようにタクシーは進んで行く。

つづく・・・

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