35 夜のライブ

マレーシア

ある日の夜、

宿のあんちゃん、ロングドレッドのアディはライブへと誘ってくれた。

何でも、近くに楽器セット一式がそろっているところがあるとかで。

行ってみて驚いた。

ビーチにある三畳ほどの小屋に、

ドラムセットやらスピーカーやら詰め込んである。

ここで、今宵の激狭ライブハウスでのメンバーを紹介しよう。


Drs.      いつもヘラヘラしているパイ


Bass       LL COOL J似のローラ


G&Vo.     我らがアディ


Special guest ダニエルジュリー


そして、以前より気になっていたヤツがこの場にいる。

アディ友の中でも最年少16歳アブー青年だ。

角の食堂のせがれだが、彼の行動を見ていると飽きを感じない。

そう、歯に衣を着せずに言ってしまうと、おバカちゃんなのだ。

♪ジャッ ジャーンッ!

そんな中、演奏が始まった。狭い小屋の中なので、かなりの大音量だ。

どうやら、アブーは楽器をやらないらしいが、

三畳のスペースをフルに使っているこの激狭小屋にズカズカ入ってきて、

演奏中のBass・ローラに 「もう少し端に寄れ」 的な注文を付けている。

渋々、端によるローラ。ピックをはねる右手の肘は壁にぶつかっている。

次の瞬間、驚きの光景を目にする!

なんと、青年アブーは、演奏中のローラをどかして空いたスペースに、

横になった・・・。

大音量の中、今朝、早かったんだ的な不機嫌な表情でそっと目を閉じた

「クックック、ブワッハッハハ!!」

アディが魂を叫んでいる傍ら、俺は笑いが止まらなかった。

つづく・・・


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